ショッピングなどをしている際に、並行輸入品という言葉を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
多くの人がそこまで深く考えず、並行輸入品は安いものと考えていると思います。では、なぜ並行輸入品は正規品に比べて安くなっているのでしょうか。
そこで今回は、並行輸入品が安すぎる理由や並行輸入品と正規品の違いを解説します。
並行輸入品が安すぎる理由は?
並行輸入品は正規品と比較した際に、20%から40%も安く売られていることがあります。あまりの安さに偽物を疑ってしまう人も多いかもしれませんが、並行輸入品も本物で正規品と変わらない品質をしています。
では、並行輸入品が安すぎる理由とは一体何なのでしょうか。
中間コストがない
並行輸入品は正規品とは違ったルートで仕入れを行なっているので、中間コストが発生せず、より安い価格で提供することができるのです。
一方で、正規品の場合は正規店から仕入れを行ない、代理店に流れて行くことになっているので、流通コストや販売するための権利費用、宣伝費などがかかってしまいます。
並行輸入品はそういったややこしいルートを通っていないので、費用を抑えることができるようです。
現地での値引
並行輸入品は現地にある独自のルートから直接取引している訳なので、日本とは違ったセールが行なわれていることがあります。また、日本で流行りだしたものが現地では少し旬を過ぎていたりすれば、安く購入することも可能です。
そういった現地での価格やセールが行なわれているので、並行輸入品は正規品よりも安くなっているとされています。
為替相場
今の経済状況では難しいですが、並行輸入品が安いのは為替相場の影響があるからではないでしょうか。
もし、円高となっているタイミングを狙って仕入れを行なうことができれば、国内で購入するよりも割安になります。そのため、為替相場の影響が安く販売できる要因にもなっていますが、どのように経済状況が変化するかは予測できないので、不安定ではあるのではないでしょうか。
価格設定
正規品の場合、各直営の代理店で定められた価格で販売するしかありません。しかし、そういったルートではない並行輸入品は、自由に販売価格を設定することができます。そうなると、並行輸入品を取り扱っている店舗は正規店よりも価格を抑えようとするので、その結果、20%から40%も安く販売されているのではないでしょうか。
並行輸入品と正規品の違いを解説!
並行輸入品と正規品はどちらも質などは同じ、本物であるとされています。
では、並行輸入品と正規品ではどのような違いがあるのでしょうか。
ルート
並行輸入品と正規品ではルートが違うとされています。
並行輸入品は現地で販売されているブランド品を正規店ではない第3者が直接仕入れたものです。そのため、並行輸入品は海外の第3者が正規店や免税店などで購入したものを販売しています。
一方で、正規品は販売元のブランドと直接取引をしている店舗から日本国内の販売店に商品が流れるというようになっているのが特徴です。
どちらも同じ質の商品を使っていますが、仕入れのルートが違い、そこから信用度に差が発生しているのではないでしょうか。
価格
並行輸入品と正規品ではルートだけではなく、価格にも違いがあります。
正規品を取り扱っている店舗では定価で販売する義務があるため、割引きやセールを行なうことができず、どうしても高くなってしまうのが特徴です。
一方で、並行輸入品には定価で販売する義務などもなく、コスト面を抑えることができるので、価格は安くなっています。
一部仕様の変更
並行輸入品と正規品では仕様が違うことがあるとされています。
並行輸入品は現地で販売されているものをそのまま仕入れているので、素材やサイズが変更されることはありません。
しかし、正規品の場合は出荷する国の気候に合わせてサイズや生地などを変更することがあるとされています。
正規品は日本で販売することを念頭に置いて出荷しているので工夫できますが、並行輸入品はそうではないためこのような違いがあるのではないでしょうか。
並行輸入品のメリット・デメリットは?
多くの人が安く購入することができるのであれば、並行輸入品で良いと考えているのではないでしょうか。
ただ、正規品が販売されていることからも分かるとおり、並行輸入品にはメリット・デメリットがあります。
それでは、今後、並行輸入品の購入することがあるかもしれないので、メリット・デメリットについて詳しくみていきましょう。
価格
並行輸入品のメリットは言わずもがなですが、価格の安さが挙げられます。並行輸入品は新品の商品を定価よりも安く購入することが可能です。
限定商品の購入
並行輸入品では、日本の正規店では取り扱っていない海外限定モデルを購入することができます。
正規店で海外限定モデルなどが販売されていないのは、現地で人気がありすぎることで日本に回す余裕がないことなどが考えられます。しかし、並行輸入品であれば、そういったこと関係なく、仕入れを行えるので限定モデルなどが取り扱われることがあるのではないでしょうか。
アフターフォローの有無
正規店であれば、購入する際にアフターフォローなどの説明が行なわれるかと思います。また、一定期間のメンテナンス費用が無料になったりという特典が正規品にはあるのが特徴です。
しかし、並行輸入品の場合は正規店での購入ではないので、そういったアフターフォローなどがなく、保証もされないことが少なくありません。
財布やバッグなどであれば、そこまでメンテナンスなどは必要ないかもしれませんが、時計などの精密なものの場合は重要なので、気をつけた方が良いかもしれないですね。
日本語表記がない
並行輸入品は現地で購入されたものが国内で販売されるので、説明書や保証書などが英語しか表記されず、日本語が一切ないこともあります。
並行輸入品は正規品まで手厚い対応がされるわけではないので、仕方がない部分かもしれません。
品質のバラつき
並行輸入品も正規品もどちらも本物ではありますが、保存状態などの差によって傷や汚れがあるものが販売されることがあるかもしれません。どうしても、そういったチェック体制は正規店よりも劣ってしまう部分があるので、品質にバラつきが出てしまうのが並行輸入品のデメリットです。
まとめ
今回は並行輸入品が安すぎる理由や並行輸入品と正規品の違いを解説しました。
並行輸入品はルートなどが正規品と違うのでコストを抑えることができ、安い価格で販売することができるようです。
並行輸入品も本物ではありますが、アフターフォローがないなどの正規品にはないデメリットを抱えているので、そういった部分を理解した上で購入しましょう。