日本では出産祝いや結婚祝いなどのシーンで、お祝いや今後の生活のために使って欲しいという想いを込めてお金を贈ることがあると思います。しかし、そこには日本特有のマナー・配慮というものがありますが、出産祝いの金額でタブーなどはあるのでしょうか。
そこで今回は、出産祝いの金額にタブーはあるのか、NGとされるものは何か、マナーについて解説します。
出産祝いの金額にタブーはあるの?相場も解説
自分の身内などにお子さんが生まれた際には、出産祝いとしてお金を贈ることがあります。ただ、出産祝いの金額にはタブーがあるとされており、それを知らずに行なってしまうと、せっかくの幸せなムードに水を差してしまうことがあるかもしれません。
また、お祝い事でお金を贈る際には、少なすぎても相手を軽んじていると捉えられ、多すぎても相手が困ってしまうということで相場を知っておくことも重要ですね。
それでは、出産祝いの金額のタブーや相場について解説していきたいと思います。
4と9は避ける
出産祝いの金額のタブーとして指摘されることが多いのは、不吉な数字とされている4と9を避けるということです。
日本では古くから4は死、9は苦というマイナスなことを連想させるということもあり、縁起が悪いとされています。そのため、出産祝いのお金を贈る際には、4万円や9万円といった額は避けた方が良いかもしれません。
ただ、4と9を避けるというのは昔ながらの考えで、気にしない人もいれば、風習や慣習が違うこともあるので贈る相手について事前に確認しておきましょう。
偶数もNG
4と9が死や苦という不吉なことを連想させるからお祝い事の金額として相応しくないとされるのに納得できる人も多いと思います。しかし、実は偶数もお祝い事などの時には相応しくないとされていることをご存知でしょうか。
2や4、8、10といった偶数は割り切れる数字であり、それが夫婦の離婚などを連想させてしまうので相応しくないと考えられているようです。そのため、出産祝いだけではなく、結婚式のご祝儀の際にも偶数の金額は避けるようにしましょう。
のし袋にも注意
出産祝いなどにお金を贈る際には、のし袋に包む人が多いと思います。しかし、のし袋だからといって何でも良い訳ではなく、結婚式のご祝儀と同じ結び切りやあわじ切りのものはNGとなっているようです。
結び切りやあわじ切りは繰り返すことがないようにという想いが込められており、結婚式の際には相応しいですが、出産は何回あってもおめでたいことなので、蝶結びで色が紅白になっているのし袋が良いとされています。
また、のし袋の水引きの本数は偶数を避け、5本~7本がベストだとされています。
タイミングにも注意
出産祝いの金額を贈るタイミングにもマナーがあるとされています。出産祝いの金額のタブーとしては、子供が生まれる前や出産直後は避けるべきとされているので覚えておきましょう。
というのも、出産前は仮に状態が安定していたとしても急に陣痛が始まったりすることもあるので、負担をかけないように配慮するのがマナーです。また、出産後の母子は共に疲れていますし、そういったタイミングに丁寧な対応が求められる出産祝いを渡すのは配慮に欠けている行為であります。
なので、出産から1週間から1ヶ月以内がベストです。
差をつけない
出産は1度だけとは限らず、子宝に恵まれて2人目、3人目が誕生することがあると思います。そういった時の出産祝いの金額のタブーだとされているのが、1人目と2人目などで贈られたお金に差があることです。
昔ながらの人であると、長男などが大事であると考え、1人目に比べて2人目の金額を少なくしてしまうことがあるかもしれないですが、貰った側である親としては大事な子供なのに差がつけられたと感じ、不快な気持ちを抱くこともあるかもしれません。
また、関係性が悪くなるかもしれないので、金額は平等にしておきましょう。
相場
出産祝いの金額の相場は関係によって変わってくるとされています。ただ、あくまで相場であり、必ずその通りの金額を渡さないといけないという訳ではありません。
出産祝いの金額の相場はこのようになっています。
- 息子・娘/5万円~10万円
- 兄弟・姉妹/1万円~3万円
- 甥・姪・従姉妹/1万円
出産祝いの金額の相場はこのようになっていますが、周囲の人に確認したり、自身の経済状況を鑑みて贈るようにしましょう。
出産祝いでNGとされるものは何?
出産祝いはお金を贈ることもありますが、親しい友人であれば、何か物をプレゼントすることもあると思います。しかし、出産祝いの金額のタブーを考えると、物を贈る際にもNGなどがあると考えてしまいますよね。
たしかに、出産祝いでNGとされる贈り物はあり、意外な物が該当しており、知らずにプレゼントに選んでしまうかもしれません。
それでは、出産祝いでNGとされるものを詳しくみていきましょう。
日本茶
出産祝いでNGとされるものとして、日本茶が挙げられています。
日本茶は日持ちもしますし、お土産に選ばれることもあるので適しているように感じられますが、香典返しなどに入っていることもあり、弔事を連想させてしまうのでNGとなっているようです。
ハンカチ
ハンカチはギフトとして選ばれることもあり、可愛らしい絵柄などであれば、お子さんも喜びそうですが、実は出産祝いの贈り物としてはNGだとされています。
ハンカチは手切れとも呼ばれることがあり、縁切りを連想させてしまうことからネガティブだと考えられてNGとされているようです。
ただ、カラフルなものやデザインが華やかなものはそういったネガティブな印象がないので、そういったものを選ぶようにしましょう。
アルコール・カフェイン
アルコールやカフェインといったものは嗜好品であり、妊娠期間中は飲めなかったので贈り物としては適していると感じますね。ただ、出産後も母乳に影響が出てしまうことがあることからアルコールやカフェインは避けた方が良いとされているので、ドリンクなど体に良いものを贈るのが良いかもしれません。
刃物
料理を作っていくことが多いと考え、ちょっと良い包丁などを出産祝いの贈り物として考える人もいるかもしれないですが、縁を切ると連想させてしまうことから刃物はNGだとされています。
また、包丁だけではなく、ハサミなどもNGとされているので注意しましょう。
まとめ
今回は出産祝いの金額にタブーはあるのか、NGとされるものは何か、マナーについて解説しました。
知っておきたいマナーや気になる情報は世の中に数多く存在していますが、出産祝いの金額や贈り物にはタブーやNGなどがあり、贈る方としても何かと大変だと思います。ただ、そういったマナーなどを気にすることも大切ですが、お祝いの気持ちを込めて、相手を思いやることができるのが1番良いのではないでしょうか。