還暦や古希、米寿など、人生の節目を祝う「長寿祝い」。しかし、長寿祝いはしないほうがいいのでは?と悩む方も少なくありません。本記事では、長寿祝いをしないほうがよいケースと、年齢別の意味・色・祝い方について詳しく解説します。
長寿祝いをしないほうがいい場合とは?
長寿祝いは素晴らしい風習ですが、すべての方が必ず大々的なお祝いを望んでいるわけではありません。以下のようなケースでは、長寿祝いしないほうがいい、または形を変えて祝うことを検討しましょう 。
本人が望んでいない場合
「年齢を重ねることを気にしている」「大勢と集まるのが苦手」という方にとって、祝われること自体がストレスや苦痛になることがあります。本人の意思を最優先にし、お祝いする側の自己満足にならないよう心がけることが大切です。
健康状態が良くない場合
病気療養中や体調がすぐれない場合、移動や大人数の食事会が体に大きな負担をかけることがあります。長時間の会食や大勢との交流は体調悪化につながる可能性もあるため、本人が負担を感じない形を選ぶことが重要です。
家庭の事情で難しい場合
家族間の確執がある場合、無理に集まってのお祝いはかえって関係がぎくしゃくする原因になりかねません。お祝いの目的は「本人が喜ぶこと」なので、個別に訪問したり、手紙や電話で祝福の言葉を伝えるだけでも十分な場合があります。
長寿祝いをしない場合の代替案
たとえ盛大な会が難しくても、気持ちを伝える方法はたくさんあります。まずは本人の趣味や好みに合わせたプレゼントや過ごし方を考えることが大切です。また、家族だけの少人数でゆっくり過ごせる食事会や集まりを企画するだけでも、十分な温かいお祝いになります。
さらに、本人が楽しめる旅行や特別な食事など、体験型のギフトを贈ることで、モノには代えられない思い出を作ることもできます。
年齢別|長寿祝いの意味・色・祝い方
長寿祝いには、それぞれの年齢に由来する名称とシンボルカラーがあります。以下で年齢別に解説します。
還暦(60歳)|色:赤
還暦は干支(十干十二支)が一巡し、生まれた年の干支に戻ることを意味します。「赤ちゃんに還る」という意味と魔除けの意味を持つ赤がシンボルカラーで、赤いちゃんちゃんこや赤にちなんだグッズが贈られます。
近年は60歳でも若々しい方が多いため、ファッションアイテムや旅行など実用的なプレゼントも人気です。
古希(70歳)|色:紫
古希は、中国の詩人・杜甫の「人生七十古来稀なり」に由来する、70歳を祝う風習です。紫色が祝いの色とされており、紫の衣服や小物を贈るのが一般的です。古希祝いはしないほうがいいという意見も一部にありますが、本人の希望や体調に合わせて判断するとよいでしょう 。
喜寿(77歳)|色:紫
「喜」の字が草書体で「七十七」に見えることが由来で、「喜の字の祝い」とも呼ばれます。古希と同じく紫色がシンボルカラーです。77歳になると健康面の不安も増えるため、派手な演出よりも落ち着いた雰囲気でのんびり過ごせる祝い方が望ましいとされています。
傘寿(80歳)|色:黄色・金色
「傘」の略字が「八十」に見えることが由来です。黄色・金色が祝いの色で、縁起の良いアイテムとして喜ばれます。80歳を超えると外出が負担になることもあるため、自宅や近場でのお祝い、または普段の生活で使える健康グッズなどが人気です。
米寿(88歳)|色:黄色・金色
「米」の字を分解すると「八十八」になることが由来です。傘寿と同様に黄色・金色が祝いの色で、実用的なプレゼントや食事会が好まれます。高齢のため無理をさせず、穏やかに祝うことが推奨されています。
卒寿(90歳)|色:紫・白
「卒」の略字が「九十」に見えることが由来です。紫色や白色がテーマカラーで、健康を願う贈りものが好まれます。体調への配慮を最優先に、本人が穏やかに過ごせる形でのお祝いを心がけましょう。
白寿(99歳)|色:白
「百」から「一」を引くと「白」になることが由来です。白がシンボルカラーで、白い衣服や小物を贈るのが伝統です。99歳という高齢のため、シンプルで温かみのある静かなお祝いが望ましいとされています。
百寿(100歳)|色:桃色
100歳を祝う「百寿(ひゃくじゅ)」は、紀寿・上寿とも呼ばれます。桃色がシンボルカラーで、比較的近年になってお祝いする風習が広まりました。
長寿祝いのタブー・避けるべきプレゼント
せっかくのお祝いも、贈りものの選び方を誤ると相手に失礼な印象を与えてしまうことがあります。以下のアイテムは長寿祝いには不向きとされているので注意しましょう。
「死」「苦」を連想させるもの
「4」や「9」の数字にちなんだもの、または4個・9個セットの商品は「死」「苦」を連想させるため縁起が悪いとされています。お祝いの品を選ぶ際は、数量にも注意を払いましょう。
ハンカチ・くし
ハンカチは「手巾(てきん)」とも書き、葬儀で使うイメージがあることから弔事を連想させるとされています。また「くし」は「苦」「死」と語呂合わせになることから、贈りものとして避けられる傾向があります。
日本茶・緑茶
日本茶は昔から香典返しや弔事の贈りものに使われてきた習慣があるため、お祝いの品としては避けたほうが無難です。ただし近年では気にしない方も増えているため、相手の価値観や好みに合わせて判断することが大切です。
実用性のない高価すぎるもの
高齢になると物が増えることを好まない方も多く、使いこなせないほど高価なものや大きなものはかえって負担になることがあります。相手の生活スタイルに合った、実用的で使いやすいプレゼントを心がけましょう。
まとめ
長寿祝いは日本の大切な伝統文化ですが、長寿祝いはしないほうがいいと感じる状況もあります。大切なのは形式ではなく、祝われる本人が心から喜べるかどうかです。本人の体調・気持ち・家族の状況をしっかり確認しながら、タブーにも気を配り、その方に合った最善の形でお祝いしてあげましょう。年齢別の意味やシンボルカラーを理解したうえで、心のこもった長寿祝いを贈ることが、最高のプレゼントになるはずです。
